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2019 年度 実施状況報告書

ジオタグ付きTwitterデータを用いた都市生活者の暑熱環境に対する意識の分析

研究課題

研究課題/領域番号 19K15152
研究機関国立研究開発法人建築研究所

研究代表者

熊倉 永子  国立研究開発法人建築研究所, 環境研究グループ, 主任研究員 (90716135)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードツイッター / 温冷感 / 都市熱環境 / ジオタグ
研究実績の概要

初年度は、東京23区にて投稿された、温冷感の意味を含むジオタグ付きTweetデータを対象に、気象条件や熱中症救急搬送者数との関係を分析した。これまでも、2014-2015年7-9月のデータを用いて分析を行ってきたが、新たに2016-2018年の7-9月に投稿されたデータも追加し、暑さを表すTweetは約3.8万件、涼しさを表すTweetは約1.2万件を対象とした。プライバシー保護への意識の高まり等から、ジオタグ付きのデータ数は減少傾向にあるが、5年間のデータを用いることで、より確実な傾向が見られると考えた。2014-2015年のデータと同様に、2016-2018年のデータでも、暑さを表すTweetは涼しさを表すTweetの約3倍程度投稿されていた。
既往研究より、熱中症救急搬送者数は平均気温・最高気温が増加すると指数関数的に増加すると言われているが、暑さを表すTweetも同様の傾向が見られた。しかし、半月ごとのデータで比較をすると、熱中症搬送者数と平均気温の関係は、季節が経過することによる変化はあまり見られないが、暑さを表すTweetは7月上旬から8月下旬にかけて徐々に投稿数が減り、投稿数が急激に増加する分岐点となる平均気温は徐々に高くなっていた。これより、人々は初夏の気温の上がり始めは暑さに対する意識が高いが、体が暑さに慣れると、暑さに対する意識も薄れていくことが示唆された。
今後は、投稿数の年変化や、投稿場所別の傾向を比較をするために、それぞれの目的に応じて投稿数を基準化することも検討に加える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所属機関が変わったことにより、当初予定していたGISソフトの購入金額が予算超過となったため、オープンソースソフトウェアのGISの使用へ変更する等の作業環境や、研究協力者を新たに探す等の研究体制を整えるために時間を要した。

今後の研究の推進方策

次年度は、暑さを表すTweetが多く投稿された場所において、夏季の温熱環境の実測を予定していたが、東京都内での移動や、測定中に不特定多数の人との接触可能性があり、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、熱環境シミュレーションによる予測結果のみで、場所の特徴を検討することとする。
また、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、国内外の大会の多くが中止しているため、当初予定していた旅費等は、データの購入等に充てる予定である。その他については、計画通りに遂行予定である。

次年度使用額が生じた理由

年度末に、シンポジウムへの参加、次年度に実測する場所の事前調査や、研究協力者との調整等のために出張を予定していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で自粛をしたため、差額が生じた。次年度も引き続き、出張の中止や縮小が予想されることから、オンライン会議に必要な物品購入費や、ツイッターの追加データ購入費等へ充てる予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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