本研究で開発する農的空間の計画手法は、都市の重要な課題となってくる空き家や倉庫、高架下などの都市ストックの再生・利活用にも応用が可能であり、既存の農地だけでなく様々な住宅系市街地の整備に大きな影響を与えることができ、今後の都市空間に与える意義は大きい。また、本研究は都市住民による農地の多面的な利用を支える仕組みの構築を通して都市における日常生活の質の向上を目指すものである。農的空間は社会的結束力の低下、若者たちの幻滅、精神状態の悪化などの重大なグローバルリスクへの対応策ともなり、本研究は精神的な充足感や幸福感を得られる都市居住の実現に大きく貢献することができる。
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