研究課題/領域番号 |
19K15182
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研究機関 | 岐阜市立女子短期大学 |
研究代表者 |
臼井 直之 岐阜市立女子短期大学, その他部局等, 講師 (50790185)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 別荘地 / 別荘地管理 / 二拠点居住 |
研究実績の概要 |
2020年度までに、岐阜県北部の別荘地の立地や規模、建物数などの概観を明らかにしてきた。2021年度は、それらを地図データ上に落とし込み、分析を進めるための準備を進めてきた。具体的には、エリア面積が10ha以上または区画数が100区画以上ある別荘地を21箇所選定し、それらの範囲を地図上に示すための作業である。対象とする別荘地は山間部に存在しており、別荘地の範囲といってもその境界線が明確に示されていることは稀で、その境界線がどこにあるのかは非常にわかりにくい。一方で、GISを使って分析を進める上では別荘地の範囲を決めておく必要がある。 別荘地によっては、別荘地内の案内図を作成して公表している。今回はその案内図が示す範囲を、その別荘地の範囲とした。そして、その範囲を地図データ上に示すために、その案内図を座標が入った地図データに重ね合わせることを試みた。しかし、案内図によっては、その形状がデフォルメされていることがあり、その場合は地図データに重ねることが困難であった。そのため、まずは入手した案内図が示す範囲の公図を取得し、それらをつなぎ合わせ、地番を確認しながら、別荘地の範囲となる境界が含まれそうな土地の土地所在地図または地積測量図を取得し、別荘地の範囲を見つける方法をとっている。2021度までに、21箇所の公図の取得はほぼ終わり、地積測量図の取得に入っている。なお、大規模な別荘地ではその範囲は数百ヘクタールにも及ぶため、つなぎ合わせるだけでも時間を要した。今後、つなぎ合わせた土地所在地図または地積測量図をジオコーディングすることで、今回の研究における別荘地の範囲をGIS上に表示し、地形や建物の配置状況などの分析を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
別荘地の範囲を定めるために航空写真や地図データを用いているが、別荘地は山間部にあり樹木が生い茂っているため、地表の様子が確認できない部分が多く、そうした時には現地調査が必要となる。しかし、2020年度から続く新型コロナ感染症の影響から、現地調査を自粛せざるを得ない状況があった。また、対象としている別荘地には、その範囲が数百ヘクタールに及ぶものが複数あり、公図、土地所在地図または地積測量図を取得するだけでも想定以上の時間を有した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、今回の研究における別荘地の範囲をGIS上に表示すること。そして、そこに地形や建物などの指標を取り込みながら、別荘地の類型化を行おうと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染症の影響による現地調査の自粛により、現地を確認してから入手しようとしていた資料の入手ができなかったことが主な原因である。2022年度には、これまで見送っていた所への調査の再開と、また土地所在地図や地積測量図などの資料の購入を考えている。
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