研究課題/領域番号 |
19K15197
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石塚 充雅 早稲田大学, 理工学術院, 客員次席研究員(研究院客員講師) (80839126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | カンボジア / クメール / コンポン・スヴァイのプレア・カーン / ジャヤヴァルマンVII世 |
研究実績の概要 |
初年度は以下の研究を実施した。 ・ジャヤヴァルマンVII世時代に建造された寺院遺構の建築学的インベントリーの作成: コンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院の比較対象となるアンコール地域のジャヤヴァルマンVII世時代平地型寺院の回廊隅建物を対象とし、平面測量記録および屋根部・躯体部・基壇部の写真記録調査を実施した。そしてそのデータを基に建築学的インベントリーを作成した。 ・各伽藍要素の比較研究:インベントリーを基にアンコール地域のジャヤヴァルマンVII世時代平地型寺院の回廊隅建物の平面および立面計画の比較研究を進めた。その結果、アンコール地域のジャヤヴァルマンVII世時代平地型寺院の回廊隅建物は第1回廊に存在するケースが多いこと、また平面形式は側室がなく主室が十字型のものが最も多いが、大規模寺院でその平面形式が見られたのがバンテアイ・クデイ寺院のみで、その他はいずれも小規模寺院であること、そして立面が塔形式であったものはいずれも大規模寺院の第1回廊の隅建物である一方、バンテアイ・クデイ寺院に関しては途中で切妻屋根から塔形式へ計画変更がなされた可能性があることから、アンコール地域ジャヤヴァルマンVII世時代平地型大規模寺院の第1回廊隅建物は塔形式である必要があった可能性、またバンテアイ・クデイ寺院は途中で伽藍規模の計画変更があった可能性が示唆された。 ・コンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院不明箇所の比較復元研究:これまでの調査成果並びに既往研究の整理を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は夏季休業中の調査に加え、春季休業中にも現地調査を行う予定であったが、新型コロナウイルスの影響により、実施できていない状況があったため。
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今後の研究の推進方策 |
初年度の成果を基に、回廊隅建物の比較研究をさらに進める。そしてその成果を基にコンポン・スヴァイのプレア・カーン寺院回廊隅建物に関する復元・比較研究を進める。またその他の要素に関しても調査を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由:初年度の夏季休業中の現地調査費用が別予算より捻出できたこと、そして当初予定していた春季休業中の現地調査が新型コロナウイルスの影響により、中止せざるをえない状況があったため。 使用計画:夏季および春季休業中の現地調査の際に使用する予定であるが、新型コロナウイルスの影響で当面は見通しが立てずらい状況があるため、適宜検討する。
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