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2021 年度 実施状況報告書

ストンボロー邸の設計過程に関する研究-3次元CGによるスケッチの復元-

研究課題

研究課題/領域番号 19K15198
研究機関日本大学短期大学部

研究代表者

石田 優  日本大学短期大学部, その他部局等, 助手 (40822309)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタイン / パウル・エンゲルマン / スケッチ / 3DCG / 空間構成 / 平面計画 / 左右対称性
研究実績の概要

本研究は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、初年度から継続して予定していたオーストリア(ウィーン)およびチェコ共和国(オロモウツ)での現地調査が困難な状況となったため、研究計画の範囲縮小および研究方法の変更を行いながら遂行している。
本年度は、昨年度より改めて設定した研究計画を継続して、建築家パウル・エンゲルマンが作図したストンボロー邸初期のスケッチに内在する空間構成の特徴と、その変遷過程を把握するため、3DCGによる建築的分析を行なっている。
主に本年度は、エンゲルマンによって描かれたストンボロー邸の「最初の平面図」に至るまでの4種類のスケッチ(平面・立面・外観パース・内観パース)を取り出して、それぞれのスケッチの対応関係の把握、ならびに検証作業を行なった。この一連の作業によって、平面スケッチの各フェーズにみられた空間構成の特徴の抽出、空間の変遷過程を描出といった詳細な建築的分析を行なった。これにより、哲学者ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインとエンゲルマンの曖昧性を有してきた協同設計において、エンゲルマンの観点からストンボロー邸の設計過程を概観することができた。
この研究成果は、2021年度(第92回)日本建築学会関東支部研究発表会において「建築家パウル・エンゲルマンによるストンボロー邸初期の平面スケッチについて」として発表を行なった。またこの研究は、同発表会における優秀研究報告集に採用されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

感染症拡大の社会的状況下のため、初年度から継続して予定していたウィーンとオロモウツでの図面・スケッチ資料の収集が、本年度も実施を延期せざるを得ない状況になったことが最大の要因として挙げられる。そうしたなかで本年度は、初年度に実施した調査で得られた資料に基づきながら、エンゲルマンが描いたスケッチの3DCGによるデータ化および分析の作業を遂行している。しかしながら、感染症関連での業務増加のため、昨年度予定していた研究計画よりも若干の遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

これまでにエンゲルマンの建築家としての活動について、現地調査および資料収集によって得られた情報を整理しながら概観してきた。加えて、エンゲルマンが描いたストンボロー邸の一連のスケッチを3DCGによる詳細な建築的分析を通して、最終的にエンゲルマンが作図したストンボロー邸「最初の平面図」に至るまでの変遷過程を描出してきた。そうした、エンゲルマンの建築作品における建築的特徴に関する研究、そしてストンボロー邸初期のスケッチに関する研究を継続して考察を行う。またこれらの一連の研究成果は、学会大会論文もしくは査読付き論文への投稿を予定している。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、感染症の感染拡大に伴い、予定していた現地調査が計画通りに実施できなかったことによるものである。次年度の使用計画としては、これまでの研究成果を取りまとめ学会論文への投稿のための費用として使用を予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 建築家パウル・エンゲルマンによるストンボロー邸初期の平面スケッチについて2022

    • 著者名/発表者名
      石田優
    • 雑誌名

      日本建築学会関東支部優秀研究報告集

      巻: ー ページ: 191-194

    • 査読あり
  • [学会発表] 建築家パウル・エンゲルマンによるストンボロー邸初期の平面スケッチについて2022

    • 著者名/発表者名
      石田優
    • 学会等名
      日本建築学会関東支部

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公開日: 2022-12-28  

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