研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最新の社会教育調査(平成30年度実施)によれば、全国で博物館施設は5,738館存在する。そのうち3,328館が歴史を扱う博物館である。また博物館のうち学芸員を有する必要のない博物館類似施設は、その86%の4,452施設に及ぶ。こうした傾向を見ると郷土資料館の多くは博物館類似施設に該当する施設であると想定される。こうした博物館類似施設は、展示を更新や長期的運営の困難さ、社会的課題として指摘される。展示施設という教育的機能と歴史的建造物を残すという文化財保護との相乗的な効果の期待できる郷土資料館のあり方についてその建設当初の理念を再評価し、郷土資料館というストックの再評価を行なうことができた。
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