研究課題/領域番号 |
19K15236
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
顧 秀珠 東京工業大学, 工学院, 准教授 (20632615)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Patient safety / Accident / Incident / EMR system / Taxonomy |
研究成果の概要 |
本研究では電子カルテシステムに起因する新たな患者安全問題に焦点をあて、これらの事象の報告・分析・対策・評価を含む「電子カルテシステム適応型インシデント管理システム」を構築した。まず「電子カルテシステム適応型インシデント分類法」を開発し、関連するインシデント・事故事例の分析、および医療者に対するインタビュー調査で得られた結果から、現状での問題点と特徴を解明した。これらの分析結果に加え、さらに電子カルテシステム先進国の安全管理経験をもとに構築したシステムの有効性を病院でのケーススタディにより、関連するインシデント報告の推移、システム適用による対策の妥当性、医療者・管理者の満足度などから評価した。
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自由記述の分野 |
医療管理、安全工学、人間工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の3つの主要な成果:第一、電子カルテ(EMR)関連のインシデント分析のためのエラー分類法である。この分類法は、これまでの研究が技術的なエラーに焦点を当てていたのに対し、医療スタッフとEMRシステムとの間のインタラクションの失敗に注目。第二、日本の病院の現状におけるEMR関連のインシデントの重要な特徴である。この分野において日本での研究はまだ行われていないため、本研究で得られる結果は初めてのものとなる。第三、現在の患者安全管理システムは、新たなEMR関連の安全問題には適していないため、本研究で開発されたEMR関連のインシデント管理システムは、これらの問題を解決するための有用な支援となる。
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