白神山地における地すべりの発生場の地質・地形的特徴について調査や地形解析・計測を行い、地すべりの歪量や発生履歴に関する把握する手法を提案した。地すべりに形成された微小な裂け目などと言った微地形が植生に被覆され詳細に抽出することが難しい場合があるが、高精度標高データを用いて、微地形の抽出が可能であった。地すべり地でGNSS(全球測位システム)を用いて、水平合成で年間約3~13 cmの移動量が計測された。また、ブナを含む多様な樹種の落葉広葉樹を対象として、90個体から年輪サンプルを採取し、その樹齢判読と年輪幅解析を行った結果、約70年前までの地すべりの発生履歴を解明した。
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