研究課題
研究期間全体を通じた成果は以下のとおりである。(a系統) 観光客へのサンプリング調査研究、観光客による一斉帰宅緩和のための震災時帰宅行動研究、(b系統) 観光客避難シミュレーション研究、(c系統) エージェントシミュレーションによって避難計画の評価を行うゲーミングシミュレーション研究を実施した。(a系統) 京都市の外国人観光客、姫路城内観光終了後の観光客を対象にアンケート調査を実施した。その結果、観光客の防災意識は概ね低いこと、その一方で、一概に観光客を一括りにできない実態を把握することができた。(b系統) 避難に関する研究では、観光客を対象としたサンプリング調査とエージェントモデリングを組み合わせた手法を用いて、観光客の行動をモデル化した。そして、清水寺界隈を事例に、日本人観光客と外国人観光客の行動ルールも実装したエージェントシミュレーション実験をした。さらに、本モデリング手法が避難シミュレーションや観光地に適用可能であることを示した。(c系統) 市民が考えた避難計画をエージェントシミュレーションという手法を用いて評価する参加型避難計画策定ゲーミングシミュレーションによって、市民によるコミュニティ防災活動の実現に必須である正統的周辺参加の実現可能性を検証した。本ゲーミングがコミュニティ防災の要件を満たすことを明らかにした。また、2022年度は、仮想空間技術と避難シミュレーションを融合させた技法についての設計を実施した。
すべて 2022
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Invisible Reconstruction: Social reconstruction and communication in the face of natural, biological and man made disaster
巻: - ページ: 250-267