研究課題
若手研究
本研究では有害性ガスが拡散する前に化学反応させることによって無害な物質にする手法の開発を目指し、過去の文献から有害性ガスを除去できる触媒を選定し、触媒の濃度および散布頻度を変えながら燃焼実験を行い、触媒の有用性について確かめた。また、本研究では火災室とは別の空間に煙およびガスが拡散し、避難に与える影響を留めるために触媒を散布する状況を想定して実験を行い、実大規模火災においても触媒を散布することで有害性ガスの濃度が低下することが確かめられた。
火災安全工学
火災室天井部の煙層に含まれる有害性ガスが降下するまでに化学反応させ、無害な物質にする手法を開発するために、基礎的な調査および実験を行い、一酸化炭素を主とした各種有害性ガスを除去できる可能性について確かめられた。今後散布量や散布方法について更なる検討を進めることで、スプリンクラーの設置が難しい既存住宅、工事現場、消防活動などの環境において、火災初期に生成する有害なガスの濃度を低下させられる技術の開発に繋がることが考えられる。