強誘電体蛍石型酸化物膜は、IoT社会の実現を支えるキーマテリアルとして注目されており、材料開発とデバイス開発が盛んにおこなわれている。しかし、実用に足る電気特性を達成するには種々の課題があり、その克服には膜の構造(特に、微細組織)制御に関する技術の確率が不可欠である。 本研究では、強誘電性の起源である直方晶相から成るナノドメインの制御を目的としており、得られた知見は材料設計およびデバイス設計を行う上で重要なものであるため、社会的意義は大きいと考えている。特に、温度と電界に対するナノドメイン構造の形成および変化に関する知見は、蛍石型酸化物群にとって普遍的なものであるため、学術的意義は大きい。
|