地球温暖化およびオゾン層破壊の原因となる亜酸化窒素(N2O)ガスを高効率で除去するため、新規なN2O直接分解触媒の創成を行った。格子内に大きな間隙を持つ立方晶C型希土類三二酸化物構造を有するYb2O3に着目し、さらに、格子内酸素も反応に関与させるために酸化還元しやすいイオン(Co2+/3+,Cu+/2+)を導入した。その結果、(Yb0.85Cu0.15)2O3-δにおいて最大の活性が得られ、400℃でN2Oを完全分解できることを明らかにした。さらに、立方晶C型構造における格子内間隙がN2Oの吸着および活性点になっていることを明らかにした。
|