GaN-HEMTは、5Gや衛星通信を含む高度なRFおよびマイクロ波アプリケーションで重要な役割を果たしている。GaN-HEMTの出力電力密度が増加するにつれて、ホットスポットの熱流束の散逸がますます重要になっている。GaN-ダイヤモンドの集積は、Al2O3、Si、またはSiCなどの元の基板を熱伝導率の高いダイヤモンド基板に置き換えることで実現できる、放熱能力を向上させる有望なソリューションの1つです。 本研究では、GaNとダイヤモンドと常温接合を2つの異なるSAB法(スパッタSiナノ密着層による拡張SABとSi含有ArビームによるSAB)によって実現した。時間領域サーモリフレクタンス法によって、室温の界面熱特性を測定した。Si含有ArビームによるSABで接合したGaN/ダイヤモンド界面は、比較的低い界面熱抵抗(TBR)(~10.9m2K/GW)を示し、10nm厚のスパッタ Siナノ密着層による拡張SABで接合した界面のTBRは~18.9m2K/GWであった。また、界面構造とTBRの相関を検証するために、界面の構造・特性の評価を行なった。両種類の界面には、表面活化のため、2-3nmのアモルファスダイヤモンド層があったが、Si含有ArビームによるSABで接合したGaN/ダイヤモンド界面のアモルファス層は、Siナノ密着層による拡張SABで接合した界面のアモルファス層よりも薄くなりました。界面アモルファス層が薄いと、TBRが低くなることが推察された。 さらに、Si層を介したGaN/ダイヤモンド低温親水性接合の実現の可能性を検討しました。連続プラズマ活性化によって、125°Cで強くGaN-Si接合が達成されました。したがって、アモルファスダイヤモンドの形成を回避のためにダイヤモンド上に薄いSi層を堆積させることにより、親水性の方法でGaN/ダイヤモンド接合を実現できる可能性を示した。
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