クリープ変形機構および累乗則崩壊応力がはんだ接合部の熱疲労特性に及ぼす影響について調査した。Sn基二元合金のクリープ変形機構を調査した結果、調査した条件では全て同じクリープ変形機構であった。一方、累乗則崩壊応力は、合金組成により10MPa以上の差があり、熱疲労特性に影響しうることが分かった。はんだ接合部の熱疲労による損傷率を調査し、損傷率と累乗則崩壊応力の関係を解析した結果、累乗則崩壊応力と損傷率の間に負の相関がある合金と相関がない合金に分類された。接合部組織のEBSD解析により、相関の有無は熱疲労時の再結晶挙動の違いに起因していることが示唆された。
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