優れた強度-延性バランスと良好な室温張出し成形性を有する析出強化型Mg-Zn系合金開発に成功した。開発合金はエリクセン値にして7mmを超える良好な張出し成形性を示し、時効処理後には0.2%耐力が220MPa程度にまで向上する。また、時効処理後でも20%程度の破断伸びを維持することから、開発合金はこれまでに提案された室温プレス成形型のマグネシウム合金よりも高い引張特性を持つことがわかった。以上のような高性能合金開発のほか、電子線後方散乱回折法を用いた再結晶メカニズム解明も進め、双晶を起点とした静的再結晶がマグネシウム合金の集合組織制御に重要な役割を持つことも見出した。
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