本研究では、直径100mmに大型化したリング状Al-2%Fe合金に高圧ねじり(HPT)加工を施し、均一ひずみ導入を試みた。わずか1回転で鉄を1wt%過飽和固溶でき、温度473 Kで時効することで引張強度は最大で730 MPaとなった。4探針法による電気抵抗率測定結果を併せると、0.25回転材で、高導電性を維持しつつ強度向上を達成できた。加えて従来の連続加工法(CHPT法)をもとに、ワイヤー状試料を2本同時に加工できるよう改良を施した。改良は金型に挿入口・取出口を設け、ワイヤー上試料が円対称となるように設置することで実施した。これにより、相当ひずみ25の巨大ひずみが導入可能となった。
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