六方晶酸化タングステン(Nano Pore WO3)は分子サイズの細孔を有し、耐酸性も高いため、気体/気体や液体/液体、特に酸性溶液からの脱水に有望な膜材料である。しかし、Nano Pore WO3の分離膜は未だ報告例がない。本研究では、Nano Pore WO3膜の合成方法を検討し、主に酢酸脱水膜としての可能性を調査した結果、分子をサイズで分ける分離膜として機能することを明らかにした。また、水/酢酸混合溶液から水を選択的に抜くことができ、pH<0の同溶液内で500時間以上浸漬しても分離性能を発現すると分かった。
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