本研究では、酵素の基質特異性への本質的な理解を深めることで、基質特異性を改変・拡張する。加えて酵素反応を高活性に触媒するための合理的な酵素変異体設計ルールの構築を目的として研究を遂行した。基質スクリーニングの結果と、構築した酵素-基質結合モデルと比較することで、情報の蓄積を行った。その結果、酵素が基質を認識出来るかどうかの重要なファクターとして、酵素-基質間の親和力が重要なファクターであることが示唆された。実際に、in silicoでの計算によって活性の向上に寄与しやすいHOT SPOTが予測可能であることが推測された。最終的に酵素変異体を用いて、野生型と比較して2.8倍の活性向上を達成した。
|