CVD法により作製したFeナノワイヤは大きなアスペクト比と良好な結晶性を有し、この手法はNiやCoといった他の強磁性ナノワイヤの作製に転用できる。本研究で開発した抵抗モニタリング法はFeナノワイヤに対してのみではなく、酸化などで抵抗が変化する材料に対して普遍的に用いることができる。実際に、抵抗モニタリング法で推定した酸化層の厚さとTEM観察により決定した酸化層の厚さは一致しており、その有効性を実証できた。将来的には、この抵抗モニタリング法を用いてコアとシェルの厚さが適切に制御されたナノワイヤを量産することで、交換スプリング効果を利用した希少金属を用いない強力な永久磁石ができると考える。
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