本研究ではグラフェンサンドイッチ技術を異なる試料の接触挙動の初期過程観察へと発展させることを目的とした。グラフェンサンドイッチとは原子層物質であるグラフェン層間に試料を挟むことで従来電子線による観察が困難な湿潤試料などの電子顕微鏡観察を可能とする手法である。グラフェンサンドイッチ構造を作る上で必要な要素技術として、グラフェンと六方晶窒化ホウ素およびその複合膜(BCN)の化学気相成長法(CVD法)による新規合成法の開発、グラフェン等を積層させるためのポリマーフリーな新規転写法の開発、透過型電子顕微鏡によるグラフェンサンドイッチの観察、BCN膜の電子線照射による開孔に成功した。
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