熱電効果は熱から電気、または電気から熱への変換現象を指す。その特徴から排熱を利用した発電が可能であり、エネルギー問題の解決に寄与できることから注目を集めている。本研究では、三角格子構造を持つ化合物がトポロジーを由来とした大きな移動度を持ちうることに着目し、様々な三角格子構造の化合物について第一原理計算による熱電効果の理論研究を行った。主な結果は以下の2点となる。(1)1-2-2系ジントル相化合物25種類に対して解析を行った結果、高性能化条件の提案と新規物質の提案を行うことができた。(2)pn共存型と呼ばれる特殊な材料を含む、様々な熱電物質に対して大きな性能を持つ起源を明らかにすることができた。
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