本研究成果の学術的意義として、これまで作製自体の困難さゆえに単層での作製・評価に限られてきた希土類単酸化物(REO)研究を大きく領域拡大できたことが挙げられる。三層のSSV素子の完成には至らなかったもののLaO/EuO, Ag/EuO二層ヘテロ構造における特異なスピン特性や電気化学特性の発現を確認できたので、本研究を取っ掛かりに今後様々なREOヘテロの組合せを試みることでトポロジカル物性などの新奇物性開拓につながる可能性が高い。また、Agを用いたEuO薄膜のその場電気化学評価手法は他の大気不安定な準安定物質薄膜の評価に展開できることが期待される。
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