有機EL素子を駆動した時に発生した熱が有機積層膜の界面構造にどのような変化を与えるかリアルタイムで評価するため、駆動中の素子に中性子を照射して反射率の測定、同時に電圧、輝度変化の測定を行った。測定した系では界面構造に大きな変化は見られなかった。測定した素子系の駆動寿命が短かったため、長寿命の素子系で測定する必要があると結論した。どのような有機積層膜の組み合わせならば界面構造に変化が現れるのか、その傾向を簡易的に評価するために、複数の組み合わせの有機積層膜に熱を加え、積層膜の二次イオン質量分析を行った。薄膜のガラス転移温度以上では界面構造の乱れが見られたがその程度は有機膜の組み合わせに依存した。
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