六方晶窒化ホウ素(h-BN)は病原体の殺菌に有用な深紫外線光源として期待されている。本研究では単原子層h-BNと基板のロジウム薄膜の界面にアルカリ金属を侵入させるとh-BNのエネルギーバンドを操作できることを実証した。リチウム、セシウムの侵入によりh-BNの価電子帯はn型ドーピング方向にそれぞれ1.9, 2.7 eV移動した。この大きな移動量はアルカリ金属からロジウムの表面への電荷移動による双極子形成により説明できる。この現象をh-BN電界発光デバイスの電極とh-BNの界面に応用すると、原理的には発光に必要な動作電圧を約半減させることができる。
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