気体雰囲気下において原子レベルで動的観察ができる環境制御・透過電子顕微鏡(E-TEM)を用いることで、酸素ガス雰囲気中で動作している金ナノギャップ電極表面の構造が原子スケールで連続的に変化する現象を初めて可視化した。酸素ガス中における金電極表面の異方的な構造変化を初めて明らかにし、この現象が高速に移動するトンネル電子とガス分子との反応によって引き起こされることを解明した。さらに、ナノギャップ間を金原子が移動する様子をその場で可視化することに成功し、その連続的に変化する構造が金の酸化物であることを解明した。これにより、「トンネル電子付着ガスプロセス」という新たな反応メカニズムを提唱した。
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