本研究の目的は、ディラック電子をもつペロブスカイト酸化物ヘテロ接合によるトポロジカル超伝導の実現である。そこで、ペロブスカイト型酸化物BaBiO3と銅酸化物高温超伝導体YBa2Cu3O7、および酸化物の代替材料として鉄系超伝導体FeSe, トポロジカル絶縁体候補FeTeに着目した。特にFeSeは近年、Teドープによるトポロジカル超伝導発現が実験的に報告されている。本研究では、そのFeSeと強磁性体Feとのヘテロ界面では超伝導が破壊されることなく、均質な界面組成制御により超伝導転移が現れた。この成果は、磁性界面におけるトポロジカル超伝導探索の可能性を提案している。
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