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2020 年度 実績報告書

低環境負荷半導体材料の創成に向けたグラファイト状窒化炭素のバンドギャップ制御

研究課題

研究課題/領域番号 19K15455
研究機関信州大学

研究代表者

浦上 法之  信州大学, 学術研究院工学系, 助教 (80758946)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードグラファイト状窒化炭素 / 層状物質 / 化学気相堆積 / フォトルミネッセンス
研究実績の概要

前年度までに、熱化学気相堆積(CVD)法を利用してグラファイト状窒化炭素(g-C3N4)膜へのホウ素(B)添加を実現しその発光エネルギーを2.7eVから最大3.6eVに変調させることに成功した。またBの取り込み機構を解明した。これらにより、g-C3N4膜のワイドギャップ化への道筋をたてた。
本年度は、g-C3N4膜のナローギャップ化を実現するためにシリコン(Si)添加を検討した。Si源として、比較的低温でも供給可能な有機金属としてジエチルシランを選定した。CVD装置を改造することで有機金属を供給可能とし、またキャリアガスとして窒素に加えて水素ラインも増設した。初めに、これまでに実績のなかった水素をキャリアガスとしたg-C3N4膜の作製に取り組んだ。作製温度を変化してg-C3N4膜を作製したところ、窒素をキャリアガスとした場合と同様に、配向性の高い結晶成膜を得た。次に、ジエチルシランの分解温度を調査することによりSi供給の実現性を調査した。g-C3N4膜の作製温度付近である550-600度でのジエチルシランの分解を確認した。現在は、g-C3N4膜の作製時にジエチルシランを供給することで、Si添加g-C3N4膜の作製を検討している。X線光電子分光分析から、SiとCまたはNの結合を確認することにより、Si添加を確認する。またフォトルミネッセンス測定からSi添加によるエネルギーの減少を確認し、添加効果の影響を観測する。これらの成果により、様々なエネルギーの領域をカバーする低環境負荷炭素系化合物半導体の創成を実現する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Electronic transport and device application of crystalline graphitic carbon nitride film2020

    • 著者名/発表者名
      Takashima Kensuke、Urakami Noriyuki、Hashimoto Yoshio
    • 雑誌名

      Materials Letters

      巻: 281 ページ: 128600~128600

    • DOI

      10.1016/j.matlet.2020.128600

    • 査読あり
  • [学会発表] グラファイト状窒化炭素のキャリア輸送特性2021

    • 著者名/発表者名
      高島 健介, 浦上 法之, 橋本 佳男
    • 学会等名
      第68回応用物理学会春季学術講演
  • [備考] 浦上法之(信州大学SOAR)

    • URL

      https://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.HFkUbUkh.html

  • [備考] 浦上法之(researchmap)

    • URL

      https://researchmap.jp/noriyuki-urakami/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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