本研究では、新規半導体として注目されるGa2O3で、物性的に不可能とされているP型導電性の導出のため、Ga2O3にGa2S3を混晶したGa2(O1-xSx)3混晶を作製し、混晶比xに応じて価電子帯エネルギーを浅い位置に制御し、浅いアクセプタ準位を形成してP型導電制御が行える事の実証を目的に研究を行った。成長方法にミストCVD法を用いて水溶媒またはメタノール溶媒にてGa2(O1-xSx)3薄膜の作製に取り組み、S原料濃度と溶媒による酸素供給量の制御により、最大で70%までのS混晶比を得ることができたが、一方で得られた薄膜は全てアモルファスであり、高結晶品質化が今後の課題となった。
|