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2021 年度 研究成果報告書

レーザーアシステッド電子衝撃イオン化による電子軌道選択的な光ドレスト効果の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K15498
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分32010:基礎物理化学関連
研究機関国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2020-2021)
東京大学 (2019)

研究代表者

廣井 卓思  国立研究開発法人物質・材料研究機構, 若手国際研究センター, ICYS研究員 (20754964)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード電子衝撃イオン化 / 電子状態 / 強光子場科学 / 光ドレスト効果
研究成果の概要

電子軌道選択的な光ドレスト状態を観測するために、2台の角度分解飛行時間型電子分析器を用いて、強光子場中で起こる電子衝撃イオン化過程であるレーザーアシステッド電子衝撃イオン化過程(LA(e, 2e))を観測する装置を開発し、Arの1光子吸収LA(e, 2e)過程を実験的に観測した。得られたLA(e, 2e)の散乱断面積は、Arと光の相互作用を無視して計算されたLA(e, 2e) 信号の強度と比較して約2 倍大きくなっていた。これはArの3p軌道が、強光子場による光ドレスト効果によってより高い電子励起状態と混合していることを示唆している。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究によって、電子密度分布の歪みとして捉えられてきた光ドレスト状態を、電子密度分布を構成する個々の電子波動関数の歪みとして実験的に観測できることが示された。電子衝撃イオン化は原子や分子の電子波動関数を実験的に観測する手法としても知られているため、本手法を用いることによって、高強度レーザー場中における原子や分子の波動関数の観測が可能になると考えられる。さらに発展させ、強光子場中における分子や光誘起化学反応中の系の複数の電子波動関数を決定することによって、イオン化や化学反応の高精度な設計・制御につながると期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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