研究課題
若手研究
近年我々が開発した分光法(強レーザーFT分光法)のサンプルとして超高速分子線源を導入した。TOF計測と分子線の速度分布計測を行った結果、クラスターを対象とした分光計測が可能となったことと、分子の速度選択的な計測が可能となったことが確認できた。Ar原子とAr二量体の計測を行った。Arの計測の結果、Ar+のスピン起動分裂エネルギーを高精度で決定した。また、Ar二量体の計測では、Ar 二量体の回転に帰属できるピークが観測された。
化学
近年我々が開発した分光法の装置の改良を行い、数十ケルビンと低温の分子をサンプルとして導入することが可能となった。その例として、Arの二量体をサンプルとした計測が可能であることを示した。また、サンプルの速度選択的な計測が可能となり、本分光法の精度を制限していたドップラーシフトの影響を取り除くことが出来るようになったため、本分光手法の飛躍的な精度向上が見込まれる。また、本分光法が分子の振動・回転状態間のエネルギーを決定するだけでなく、電子状態間のエネルギーも高精度で決定できることを示した。