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2020 年度 研究成果報告書

カルコゲン結合を利用した室温りん光性メカノクロミック有機材料の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K15542
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

谷 洋介  大阪大学, 理学研究科, 助教 (00769383)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワード室温りん光 / 刺激応答発光 / アモルファス / メカノクロミズム / カルコゲン結合 / 有機結晶
研究成果の概要

こする、ひっかくなどの弱い機械刺激によって発光特性が変化する現象を、発光性メカノクロミズムと呼ぶ。本研究では、チエニルジケトン誘導体が有機分子で初めての室温りん光メカノクロミズムを示すことを見出した。さらに、C2対称なジケトンを非対称化することで2つの誘導体を合成、詳細な物性評価を行った。その結果、(i)こするとりん光性を獲得する、世界初の機械刺激応答Turn-Onりん光分子、および (ii)室温で液体状態をとり、かつりん光を示す分子の開発に成功した。
このように、本研究では新規なりん光機能性分子骨格を見出したことに加え、分子の対称性と凝集系の物性に関して興味深い知見を得ることに成功した。

自由記述の分野

物性有機化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

身の回りのほとんどの材料は、結晶ではなく非晶質材料である。しかし、結晶と異なり構造解析の困難な非晶質材料の設計・開発は容易でなく、メカノクロミズムや有機りん光材料においても、非晶質状態の物性制御は挑戦的課題である。本研究では特に非結晶相におけるチエニルジケトンのりん光について多くの知見を得ることができ、アモルファス固体および液体において室温りん光を示す特徴的な(あるいは世界初の)機能性分子を開発することに成功した。配座的に柔軟な骨格が優れたりん光機能を示すという本研究の結果は従来の直感に反するものであり、今後の材料開発における分子設計に大きく影響を与えるものと期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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