タンパク質とリガンド複合体の立体構造情報は、創薬において不可欠である。タンパク質の立体構造は、おもにX線結晶構造解析で決定されている。特に、タンパク質・リガンド複合体の構造解析においては、リガンドの結合サイトまで決定できる点は、ほかの測定法にはない優れた特徴である。一方で、従来のX線結晶構造解析の測定効率はそれほど高くなく、また、タンパク質・リガンドの複合体構造解析には、煩雑な前処理が必要なため、測定スループットの改善が望まれていた。そこで本研究では、タンパク質・リガンド複合体の構造解析を高速化するためのマイクロデバイス、および、新規測定法の開発に取り組んだ。
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