今回開発したハロゲン結合性ビニルエーテルは、我々の知る限り、カチオン重合に適合するハロゲン結合性モノマーとして初めて報告された例である。この結果は、カチオン重合による機能性材料の創製をこれまで以上に可能にするものである。同時に、ハロゲン結合性材料の研究においても、より多様な材料が実現できるようになった。さらに、現在も研究が進められているが、超分子ポリマーネットワーク(SPN)は、自己修復材料としても大きな可能性を秘めている。廃棄物や生産コストを削減し、より持続可能な社会を実現するためには、頻繁に交換する必要のない材料は重要な戦略の一つである。
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