ミクロ偏析を誘起する材料設計指針及び、ミクロ偏析を核形成サイトとして利用することで超高速の核形成が可能にすることを目的に研究を行った。ミクロ偏析の構造解析のため、動径分布関数の解析や分子動力学による構造シミュレーションを行った。ガラスのミクロ偏析はHBSA則で示唆されるようにBaF2などのフッ化物とB2O3などの酸化物間では混和性が低いが、それに中間程度の極性の第三成分を加えることで混合状態の制御ができることを提案した。これにより核形成に好適な構造を設計する指針を提示した。さらに、ガラスの融液冷却過程での結晶化に取り組み、冷却過程でのナノ結晶化が可能であることを実証した。
|