研究課題
若手研究
溶媒種、混合溶媒組成、anionの異なる様々なリチウムイオン電池用電解液を調製し、密度、伝導度、粘度、構成種の拡散係数を実測した。また、Raman分光法により、各電解液中におけるリチウムイオンの溶媒和構造を解析した。Stokes-Einsteinの式等の古典的な理論と上記データを用いて、電解液中のイオン輸送現象を解析した。
溶液化学
非水系電解液中のリチウムイオンまたは対アニオンの輸送現象は、単溶媒系の電解液をモデル系として用いて解析されてきた。一方で、リチウムイオン電池で実用的に用いられる電解液は二種以上の溶媒を用いた混合溶媒系であり、その複雑さから解析研究が手薄であった。本研究はで実用電解液中での輸送現象を解析し、学術的な視点から産業的に重要な知見を得たという点で、大きな社会的意義を持つ。