本研究では、生体の酸化還元システムに深く関わり、全生物に必須の元素である「硫黄」に着目した。そして、従来は困難とされる“新規”の生体硫黄化合物(特に抗酸化性能を備えるチオール化合物)の発見・同定と特性解析」に取り組んだ。探索対象は、地球生命系の「生産者」として光合成由来の「還元力(エネルギー)」を生産・供給する微生物である「藻類」(ユーグレナ)とした。当課題の推進には、一般的には困難な「硫黄代謝物種の一斉解析」を可能にしている「サルファーインデックス解析」をベース技術とした。その結果、単離精製には至らなかったが、藻類の新規硫黄化合物の候補を絞り込んだ。
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