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2021 年度 研究成果報告書

ポリケタイド合成酵素の基質受け渡し機構の解明を目指した高分解能構造解析

研究課題

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研究課題/領域番号 19K15746
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38030:応用生物化学関連
研究機関東京大学

研究代表者

永田 隆平  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特別研究員 (10836703)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードX線結晶構造解析 / ポリケタイド合成酵素
研究成果の概要

I型ポリケタイド合成酵素のドメインの一つであるチオエステル加水分解酵素ElbBの基質認識機構を結晶構造に基づいて明らかにした。ElbBは他のチオエステル加水分解酵素とよく似た立体構造をもつが、基質結合ポケットにおいて他の酵素のような開口部を持たない完全に閉じた構造をしていることが分かった。一方、ElbB変異体ではポケットが開いた結晶構造が得られた。そのため、基質結合時にはElbBの構造が動いてポケットの開閉が起こると考えられる。また、反応中間体とのドッキングシミュレーションを行うことで基質認識に重要なアミノ酸残基を推定し、これらの残基の重要性を変異型ElbBの活性測定によって確認した。

自由記述の分野

構造生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

I型ポリケタイド合成酵素の複数ドメイン間での基質の受け渡し機構については未解明な部分が多い。本研究では、タンパク質の細胞内輸送阻害剤として有名なbrefeldin Aの生合成に関わるチオエステル加水分解酵素ドメインについて、基質結合に伴ってポケットが開閉することを提唱した。また、コンピューターシミュレーションを用いてこの酵素の特異的な基質認識機構を明らかにした。これらの成果は、チオエステル加水分解酵素ドメインにおける基質の受け入れ機構の解明や、酵素改変によるbrefeldin A類縁体の創出につながると期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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