研究課題
若手研究
回転を伴い柔軟性が高いために極めて不安定な哺乳動物ミトコンドリアFoF1ATP合成酵素のモノマー、テトラマー、オリゴマーを形態ごとにサブユニットを解離することなく安定に精製し、単分散性の高いクライオグリッドを作製することに成功した。クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子構造解析によりI F1結合型テトラマー全体を約7オングストローム分解能の構造を導いた。
構造生物学
本研究は、ミトコンドリアの内膜に存在し、哺乳動物の生命活動を維持するために必要なATPエネルギーの95%以上を生産し、また近年の研究によってミトコンドリア膜透過性遷移孔(PTP)として機能することが明らかになってきているFoF1ATP 合成酵素の高分解能構造解析である。その詳細な構造は、本酵素が関与する疾患の創薬研究の基盤となる。