食品の最たる特徴は、多彩な成分の含有であり、この点に食品機能性の更なる発展性が秘められている。しかしながら、これまでの研究は、含有成分の一端に由来するものが主流であり、全体像については、手つかずのままである。本研究では、メタボローム解析を活用し、食品に含まれる成分を機能性ベースで網羅的に評価できるシステムを構築した。構築システムをトマトに適用し、肥満に伴う糖代謝異常改善に寄与し得るアディポネクチン様活性成分の全体像を解明した。また、全体像の俯瞰から重要な機能性成分として複数のカロテノイドを見出し、当該成分のアディポネクチン様活性を詳細に検討することにより、構築システムの有用性を実証した。
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