血小板活性化因子(PAF)は、アナフィラキシーにおける重要な脂質メディエーターであり、その活性を阻害することで致死的症状を予防できる。今回、ローヤルゼリーに含まれるロイヤリシン由来のビオチニル化ペプチドや、脂肪酸の10-ヒドロキシ-2-デセン酸(10-HDA)はいずれも、動物試験において、PAFの活性を抑制し、アナフィラキシーショックによる体温低下を抑制した。10-HDAは経口摂取でも体温低下抑制効果を示した。さらに、10-HDAの代謝酵素阻害薬を用いて検討した結果、10-HDAの中間代謝物(アルデヒド)がアナフィラキシーによる体温低下を有意な阻害する可能性が示唆された。
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