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シクラメンにおける萼弁化の新たな人為的制御法の開発を目的として，植物成長調整剤（ジベレリンよびベンジルアデニン）が萼弁化型シクラメンの花器形態形成に及ぼす影響を調査した．花芽への植物成長調整剤処理により，萼由来花弁の発達（萼弁化）に及ぼす影響は小さく，通常花弁と萼由来花弁では，植物成長調整剤に対する反応性が異なっていることが示唆された．
シクラメンの萼弁化とMADS-box遺伝子プロモーター領域の配列情報との関係を明らかにするため，一重咲き品種，八重咲き品種において，Aクラス遺伝子およびBクラス遺伝子のプロモーター領域の配列比較を行った．データベースの配列情報を基にAクラス遺伝子（AP1）およびBクラス遺伝子（AP3a，AP3b，PI）のプロモーター領域を増幅可能なプライマーを設計し，複数の一重咲き品種および萼弁化型品種より抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRを行うことで，いずれの品種においても期待されるサイズの増幅断片が得られた．PCR産物をダイレクトシーケンスに供し，一重咲きおよび八重咲き品種間のプロモーター配列情報の比較を行ったが，一重咲きもしくは八重咲き品種それぞれにおいて特異的な配列は認められなかった．
シクラメンにおける萼弁化へのDNAメチル化の影響を明らかにするため，一重咲きおよび八重咲き品種より抽出したゲノムDNAをメチル化感受性制限酵素により処理した後，前述のPCRによる増幅を行い，電気泳動で切断の有無を確認した．
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