植物病原糸状菌であるウリ類炭疽病菌においてメラニン生合成は宿主植物への侵入に必要である。メラニン生合成の最終ステップである1,8-ジヒドロキシナフタレンを酸化しメラニン色素を生合成する銅結合酵素ラッカーゼは、その活性に銅イオンの供給が必要不可欠である。しかし、どのようにして細胞内の銅イオンをラッカーゼへと輸送するのかは未解明である。本研究では、ウリ類炭疽病菌における銅イオン輸送経路CoIct1-CoCcc2が、ラッカーゼ活性を制御することによりメラニン生合成に関与することを見出した。また、イネいもち病菌においても同機構は保存されていた。
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