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2021 年度 実績報告書

音響手法を用いた北海道噴火湾近海におけるソウハチの移動と分布の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K15891
研究機関北海道大学

研究代表者

長谷川 浩平  北海道大学, 水産科学研究院, 助教 (30826558)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードソウハチ / スケトウダラ / 計量魚群探知機 / 資源分布
研究実績の概要

北海道南部の噴火湾では,春季にソウハチがスケトウダラの稚魚を捕食する行動が見られ,その捕食圧がスケトウダラの資源量に影響していると考えられる。そのため,この捕食圧が解明できれば,日本の重要な水産魚種であるスケトウダラ資源を管理する上で重要な指標となる。本研究では,この捕食の規模が両種の分布域の重なりの大きさと関係していると仮定し,音響的手法により両種の噴火湾海域における資源分布を調べた。2021年度は,4月および5月に北海道大学附属の練習船うしお丸で噴火湾内部から湾口部を航走し,本船に装備されている計量魚群探知機を用いた観測を実施した。計量魚群探知機によって測定した生物からのエコー強度から生物の資源分布調べた結果,4月には湾内西側の海域と,湾口部付近でソウハチとスケトウダラ稚魚の資源分布の重なりが見られた。また,5月には噴火湾内部のスケトウダラ稚魚からのエコーが多く見られ,湾内中央部では,ソウハチとの分布域の重なりが見られた。以上の結果から、2021年に関しては,4月から5月にかけては、主に噴火湾内でソウハチによるスケトウダラ稚魚の捕食が発生していた可能性が示唆された。
2019年度の4月から6月に同様の調査を行った結果では,今年度の結果と概ね資源分布傾向が一致していた。また,2019年の5月と6月の資源の分布を比較すると,スケトウダラ稚魚は湾内から湾口部に分布が移った。一方,海域全体を通してソウハチの反応はほとんど見られなかった。これは,ソウハチが産卵期に入ったことで海底に移動し,計量魚群探知機で探知できなくなったからであると考えられた。以上の結果から,春季の噴火湾にかけて4月から5月にかけて主に噴火湾内においてソウハチとスケトウダラ稚魚の分布域が重なることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] In situ broadband acoustic measurements of age-0 walleye pollock and pointhead flounder in Funka Bay, Hokkaido, Japan2021

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa Kohei、Yan Naizheng、Mukai Tohru
    • 雑誌名

      Journal of Marine Science and Technology

      巻: 29 ページ: 135-145

    • DOI

      10.51400/2709-6998.1076

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 計量魚群探知機を用いた噴火湾周辺海域における動物プランクトン,スケトウダラ稚魚,ソウハチの生物分布量推定2022

    • 著者名/発表者名
      趙俊,閻乃筝,長谷川浩平,福田美亮,向井徹
    • 学会等名
      令和4年度日本水産学会春季大会

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公開日: 2022-12-28  

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