研究課題
若手研究
本研究では,水棲無脊椎動物における餌となり得る陸上植物から体成分への物質の流れを明らかにした.品質に関わる代謝産物を網羅的に検出することができ,さらに前処理が簡易であるDART-MS装置(JEOL社製)を用いて検討した.ウニ類およびヤマトシジミにおいて陸上植物由来の成分が体内へと取り込まれ,体成分(ステアリン酸など)へと反映されていることを確認した.物質の特定に至らなかった成分も多く検出されたため,今後もさらに検討を続けていく.
水産増殖学
本研究は餌となる陸上植物から体成分への物質の流れを一部明らかにすることができた.陸上植物由来の成分が体内へ取り込まれ,同じ餌料であってもヤマトシジミとウニ類では検出される成分が異なっていた.検出された成分の中には機能性を持つものも検出されたことから,付加価値向上へも繋がる知見を得ることが出来た.餌確保が問題となっている漁業,養殖業の現場において新しい餌料の開発にも貢献するものと考える.