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2022 年度 研究成果報告書

貝類養殖における害虫多毛類の誘引・着底・穿孔のメカニズムとその起源を探る

研究課題

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研究課題/領域番号 19K15899
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関石巻専修大学 (2022)
岩手医科大学 (2019-2021)

研究代表者

阿部 博和  石巻専修大学, 理工学部, 准教授 (10784192)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード海産環形動物 / 貝類養殖 / スピオ科 / 穿孔性多毛類 / 分子系統 / 発現遺伝子 / ミトゲノム
研究成果の概要

本研究は,貝類養殖における害虫(穿孔性)多毛類における「宿主に対する幼生の誘引・着底」と「穿孔」のメカニズムの解明と,そのような仕組みが発達してきた「進化的プロセス」の理解を目指すものであり,①分子系統解析によるスピオ科多毛類の自由生活種と共生性・穿孔性種15属62種の系統関係の推定,②新規共生系を示すスピオ科多毛類の2新種の記載およびこれまで系統的位置が不明なままであったAtherospio属の1新種の記載と系統的位置の推定,③スピオ科多毛類14属41種の浮遊幼生の形態の記載,④スピオ科多毛類3属4種を対象にした自由生活種と穿孔性種における成体と幼生の発現遺伝子の種間比較を行った。

自由記述の分野

海洋生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

厳密に宿主を認識して着底する共生性の海産無脊椎動物では,浮遊幼生の嗅覚受容体が宿主認識に重要な役割を果たしている可能性がある。本研究では,「幼生期の誘引物質に対する嗅覚受容体の変化が着底基質選択性や宿主の転換を駆動する」という仮説のもと,スピオ科多毛類の生息基質や宿主の変化プロセスに合わせた嗅覚受容体の分子的変化を追うことで,基質選択性や宿主の転換が起こる仕組みを解明することを目指したものである。このアイデアは,海産無脊椎動物における着底基質選択や宿主転換を統一的に説明できるモデルとして広く波及効果が期待でき,海洋生物の種分化や多様化のメカニズムの理解につながる可能性を秘めているといえる。

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公開日: 2024-01-30  

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