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2023 年度 実施状況報告書

農産物市場統合に関する分析手法の開発とその実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K15919
研究機関九州大学

研究代表者

木附 晃実  九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40837655)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワードSeasonality
研究実績の概要

効率的な農産物市場は、近年経済発展が著しいサブサハラ・アフリカなどの発展途上国における食糧需要の急速な伸びや消費者の嗜好の変化などを、価格という形態で生産者に伝達し、所得獲得機会の上昇などにより生産者の厚生を向上させ、農村部の貧困解消の一助となりうる。また、ある地点での生産ショックが当該地域に及ぼす悪影響(農産物価格の高騰など)を緩和する、リスク分散の機能も有することが指摘されている。さらに、サブサハラ・アフリカの農村部で多く見られる、一年の内で収穫期直前の時期に食糧価格が高騰し、飢餓や栄養失調が発生する飢餓の季節解消のためにも、農産物市場の効率化が必要であることも指摘されている。そのため多くの途上国において、輸送インフラストラクチャーや情報インフラストラクチャーの整備などにより、異なる市場を空間的に統合することによる市場の効率化が試みられている。本研究は、こういった市場の統合度を推計する枠組みを提示し、実証研究への応用を試みるものである。

本年度は、一年の内で収穫期直前の時期に食糧価格が高騰し、飢餓や栄養失調が発生するメカニズムを描写する実証論文が査読付き英文雑誌Agriculture and Food Securityに掲載された。また、初年度に開発に専念した空間動学的パネルデータ分析手法を用いた農産物市場統合に関する分析手法をピア効果の推定に応用した論文を査読付き英文雑誌に向け論文の改定を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルスの影響により当初予定していたマダガスカルの現地調査を断念せざるをえなくなったが、ザンビアでの論文が査読付き英文雑誌に掲載されたため

今後の研究の推進方策

コロナ禍以前に研究実績があるザンビアやインドやインドネシアなどにフィールドを移し、既存データを用いた分析をすすめる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響により当初予定していた現地調査が十分に出来なかったため。次年度はコロナ禍以前に研究実績があるザンビアやインドネシアの現地調査を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Vulnerability to seasonal food insecurity as an exposure to risk: the case of the Southern Province of Zambia2023

    • 著者名/発表者名
      Kitsuki, A., Sakurai, T
    • 雑誌名

      Agriculture & Food Security

      巻: 12 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s40066-023-00442-4

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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