研究課題
若手研究
本研究では、わが国における牛肉の需要・市場構造について計量経済分析を行い、牛肉の関税削減が国内牛肉生産に与える影響等について知見を得た。具体的には、国内における牛肉需要構造の推計結果をもとに、現行政策による関税削減影響の緩和効果やその際に必要な政府支出額を明らかにするとともに、政策の方向性について含意を得た。また、牛肉輸出国のわが国に対する市場支配力および国内における輸入牛肉の価格伝達についても分析を行った。
農業経済学
近年の貿易自由化交渉に当たって、政府が「重要5品目」と位置付けた品目の中で、牛肉は最も大幅な関税削減が実施されることとなっており、関税削減影響(関税削減が国内生産に与える影響)が特に懸念されている品目である。関税削減影響という将来の影響を予測するには、計量分析が必要となる。そのため、本研究の計量分析から得られた政策効果や政府支出額に関する定量的な結果は、今後の政策に対する重要な知見になると考えられる。