研究課題
若手研究
マダガスカルではコメに偏った食事がみられ、栄養改善のために食の多様化が望まれるところであるが、変化が殆どみられない。食生活の変化が起こりにくい要因を主に消費者行動の面から分析したところ、栄養に関する知識は多少持っているものの、栄養価の高い食品が高価であることに加え、主観的に健康状態を良く評価する傾向や、リスクを避ける、また将来の価値を低く見る傾向が栄養改善へのモチベーションを妨げる要因と考えられた。
農業経済学、食料消費、栄養、消費者行動
栄養不良の要因解明や栄養改善活動には多くの調査や介入が行われているが、それが実際に消費者の食事行動の変化につながるかを調べた研究は少ない。本研究では、年3回農家にインタビュー調査を行って構築したパネルデータより把握できる実際の食事内容や世帯の特徴に加え、仮想的な質問から推測される消費者嗜好やフォーカスグループディスカッションで得られた情報を活用し、また分析には行動経済学の手法なども応用することで、より実効性があり学術的にも貢献できる研究となるよう努めた。