研究課題
若手研究
シロイヌナズナの根のコルメラ細胞において,水分環境によって顕著に動態が異なる液胞に着目し,根冠のプロテオーム解析により液胞動態に関与するタンパク質を網羅的に解析し候補分子を絞り込み,それらの分子の機能解析を行い輸送される物質を推定することにより,環境ストレス応答時における液胞の役割と,それらの環境応答を統御する機構解明ための糸口となる知見を得た。
植物生理学
植物細胞内で大きな体積を占める液胞が,環境変化への応答に果たす役割については未だ解明されていないことが多い。本研究では,水分勾配や浸透圧変化といった環境ストレス下でのタンパク質の変動を網羅的に解析することで,根の環境応答機構における液胞の役割を見出すことに貢献することができる。本研究を含めた関連研究の推進により,植物の環境応答・環境適応の機能を応用する技術として確立することが可能となり,極限環境に応答できる植物の開発にもつながると考えられる。