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2021 年度 実施状況報告書

ニホンジカの色覚特性の解明と農業被害軽減への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K15951
研究機関東京農業大学

研究代表者

大久保 倫子  東京農業大学, 生物産業学部, 助教 (80761254)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード色覚 / 色識別 / ニホンジカ / 弁別学習
研究実績の概要

ニホンジカの持つ色覚特性は、ヒトの色覚異常の分類のうち、L錐体が機能していない1型2色覚に類似しているのではないかという仮説を検証するために、①行動学的アプローチに基づく、エゾシカを用いた色の識別実験、②エゾシカにおける混同色線の作製、③さらにはエゾシカが識別しやすい色の組み合わせを利用した視認性や忌避性の調査という3課題を設定した。本来であれば計画の最終年度であったが、2021年6月より産休・育休を取得することとなり、研究を中断した。
色覚は個体差が大きいことから、できるだけ多くのシカを実験に供する必要がある。そこで、すでにトレーニングが進んでいる個体の維持に加え新規個体のトレー二ングを行った。またこれまでに得られた成果をまとめ、論文を投稿した(Okubo M. et al., 2022)。
ウマでは、水桶の色を視認性が良い色にすることで飲水量が増えると報告されている。そこでシカにおいても、色の視認性が水槽や飼槽の選択に影響するのか調査したが、飲水量、採食量に影響はみられなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年6月から産休・育休取得のため、研究を一時中断した。そこで2021年度の研究計画は2022年度に実施する予定とする。

今後の研究の推進方策

これまで野外の圃場でエゾシカの出没状況を調査してきたが、出没時間は夜間が主である。
そこで、夜間でのシカの識別能力を明らかにするため、薄明期での色の弁別実験を実施する。
またエゾシカが認識しやすいと考えられる色の組み合わせを、実際の忌避装置に搭載し野外に設置することで、野生のエゾシカの行動を観察する。

次年度使用額が生じた理由

2021年6月より産休・育休を取得し、研究を中断したため研究費を使用しなかった。
2021年度の研究計画は2022年度に実施する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Discrimination between two chromatic colors in sika deer2022

    • 著者名/発表者名
      Okubo Michiko、Sato Mizuho、Tamamura Wataru、Tsutsumi Saori、Morie Shinpei、Souma Kousaku
    • 雑誌名

      Applied Animal Behaviour Science

      巻: 247 ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.applanim.2021.105536

    • 査読あり

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公開日: 2022-12-28  

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